Dialog in the Dark

昨年の秋に頼まれていたモノを、やっと手渡すことができました。
依頼主は学生時代の年上の後輩。
不慮の事故で生死を彷徨った彼は、
奇跡的に一命を取り留めましたが、
視覚と嗅覚を失い、、、
当時デザイナーとして活動中だった彼が、30代半ばでまっくらな生活に突入したと知り、かなりの衝撃を受けました。
とにかく食えない食えないとその頃からモガいていたワタクシなんかにはかける言葉もなく、、、
しかし、
本当に強い人間というのがいまして、、、彼はまさしくソレ。
ふつうの人間の倍のパワー。つまりワタクシの倍の倍。
もはや仏陀級なのでは?
介護系のお手伝い歴が長ーいワタクシは、ハンディキャップのダークな部分というのを深ーく知りドップリ沈んでしまうのに、まったく(では無いにきまってるけど)そんなことを漂わせない。失明してほんの数年で、エンターテインメント形式のワークショップなんかに参加するほどのパワーを持ち主。そんな彼に頼まれた”おさわり用の地図”です。


道路やら歩道やらが凹凸になってる地図です。コレにICチップをしこんで、タッチペンでピッてやったら、通り沿いの店とかを音声で知らせるというハイテクなプロジェクトの試作品。ふつう、、、なにがふつうなのかわかりませんが、
先天的でなく、後天的に体に何らかの障害を持ってしまった方というのは、生きるのをあきらめかけてしまう時期がしばらくつづくようなのです。
しかし、彼は別次元。専門職を得るために全寮制の学校に通い、この春、国家試験をみごと通過、針灸師(だったかな?)の国家資格保持者となりました。しかも既に、若い盲導犬(雌)と同棲中。
ワタクシの倍の倍の倍で、生きる道を突き進んでおられます。
そんな彼との会話
「コウサクくん(仮名)さー、彫刻家ってのはカッコイイね。」
「う〜んでも彫刻家ってどうなのよ?ほんっと食えないし。」
「いや、家ってのが付くとイイ。オレも家付けて臨床家にしよ!」
「おっ、家付くとなんか職業というより思想だね。哲学系?」
「そうね〜でもまぁ、愛犬家ってのもあるし(笑)。」
「(笑)なるほど!彫刻家=愛犬家か〜、このネタいただき!」

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